どうもみこです。
この記事では、問題解決型のQCストーリーの「効果の確認」について書いていきます。
「解決したい問題に対する対策や処置」をしたとき、「現状をより良くするための対策を行った」とき、その結果がどうであったかのか「効果の確認」を行いましょう。
効果の確認は、次への大切なステップとなります。
・品質管理の手法について学びたい。
・問題解決の各ステップを知りたい。
・効果の確認ってなぜするの?
・効果の確認4つのポイントを知る。
このような悩みを解決します。
本記事はこちらの「問題解決の手法」の1つのステップになっています。
私は製造業で10年以上品質管理業務に従事しています。
QCストーリーは、製造業の問題解決で用いられる手法です。この問題解決型の手法は、さまざまな業務の問題解決に役立ちます。
問題解決型のQCストーリーは、以下の7つのステップに分かれています。
この記事は、「6.効果の確認」について解説していきます。
問題解決における効果の確認
あなたが問題を解決するために行った対策に、「どれだけの効果(意義、価格、価値)があるのかを確認する」ことが「効果の確認」です。
対策が有効であったか知ることで、次の改善へとつなげることができます。
効果の確認とは
「効果の確認=評価」ということになります。
1 品物の価格を決めること。また、その価格。ねぶみ。「評価額」
2 事物や人物の、善悪・美醜などの価値を判断して決めること。「外見で人を評価する」
3 ある事物や人物について、その意義・価値を認めること。「評価できる内容」「仕事ぶりを評価する」
goo辞書より引用
効果の確認=評価
対策が有効であったのか?
問題は解決したのか、それともしていないのか?
問題解決のために、対策や処置を行った。
現状をより良くするための対策を打ったときには、良くも悪くもなんらかの成果を得ているはずです。
その成果を評価するということは「対策が有効であったのか?」、もしも「結果が出なかった場合でもその成果を評価して、次の行動へ繋げていくこと」が大切です。
原因分析→対策立案→効果の確認、その結果を評価してさらなる改善へとつなげる。このようにPDCAを回していくことが、業務改善に有効な行動です。
PDCAについては、下記の記事をご覧ください。
どのように効果の確認をするのか
効果の確認方法は簡単です。
自らが設定した、目標に対して結果を評価します。
設定した目標とは、QCストーリーの「3.目標設定」のステップです。
目標設定の記事で書いていますが、「目標は具体的に持つ」ことが大切です。その目標をどの程度達成したしたのかを評価します。
目標を具体的に数値化していれば、結果も数値で評価することができます。
目標:不具合月50件を25件以下にする → 結果:実績20件で目標達成
達成具合によってあなたの対策の正しさをみる
あなたがなんらかの対策を行った結果
目標達成 → あなたの行動は有効であった
目標未達成 → なにかが足りなかった
ということになります。
目標未達成でも構いません、足りない部分は再度改善を行いましょう。
効果の改善をすることが次へのステップ
目標値に対して、結果を集計して評価をします。
目標:傷不具合30%低減 → 結果:削減率35%達成
目標:売り上げ月1000万 → 結果:売り上げ900万未達成
このように結果を評価して、あなたの行動の結果 「どれだけの効果(意義、価格、価値)があるのかを確認する」こと が効果の確認です。
未達成であっても構いません、さらなる改善あるのみです。
効果があったのであれば、「そのまま様子を見る」「さらに改善する」という手を打つことができます。
目標が達成できているのであれば、次のステップ「標準化」へと進みましょう。
効果の確認4つポイントとさらなる改善
効果の確認4つのポイント
効果の確認には4つのポイントがあります。
効果といっても、「目標値に対する効果(有形効果)」「目には見えない効果(無形効果)」の2つの種類があります。
この2つをしっかりと理解して評価すると、対策の有効性が良く見えてきます。
①目標値に対してどうであったのか(有形効果)
先ほども書きましたが、具体的目標値に対してどうであったのかです。
結果が目に見えるものを「有形効果」といいます。
目標:傷不具合30%低減 → 結果:削減率35%達成
目標:売り上げ月1000万 → 結果:売り上げ900万未達成
②金額効果も計算しよう(有形効果)
製造業において不具合削減の活動を行うと、達成時に思わぬ副産物があることがあります。
不具合30%削減に取り組んで、削減率40%で目標達成をした。
その結果として、再製作にかけていたムダな材料費を「10万円削減」できた 。
このように、不具合削減に取り組んだ結果、金額で表すことのできる効果があります。
金額で表すことも、積極的に行いましょう。企業は利益を追求するものですので、金額面の評価は非常に有効です。
あなたの評価に直結することもあるはずです。
③ 目標達成時には思わぬ副産物があることも(無形効果)
効果には金額のように有形効果のほかに、「目に見えない無形効果」もあります。
目標:ブログ1ヶ月の収益1万円以上
結果:2ヶ月連続収益2万円で目標達成
無形効果:収益向上のために勉強を行い、文章力の向上や、検索者が求める意図が理解できるようになった。
というような、金額や数値では表せない「無形効果」があることもあります。
「チームで問題解決をした結果」として、「コミュニケーション能力が向上した」ということも、金額や数値では表せない部分も大切な無形効果です。
④変えたことにより不具合が起こることも
これは、製造業に良くあることです。
不具合削減をするために「なにかを変える」と、一見改善したように見えたのに、変えたことにより別の不具合が起こることがあります。
製造業では「4M変動」が、よく言われます。
思わぬ副産物は良いことだけではありませんので、注意が必要です。
対策:材料費削減のために、原材料を変更した。
効果:月当たり5万円の材料費削減となった。
不具合発生:原材料を変更したことにより、強度不足で製品が割れた。
改善の成果は、必ずしも良いことだけではありません。マイナスの側面にも注意を払って、対策や効果の確認を行いましょう。
さらなる改善
せっかく頑張ったのに、成果がでなかった。
そんな時は、「目標達成のために足りなかったもの」を分析してもう一度改善をしましょう。
具体的には「ステップ2の現状把握」に戻って、再度改善活動を行います。
失敗からは学ぶことも多いです。
足りない部分は、分析と行動で埋めることができます。
求める成果がでるまであきらめないことも大切です。
最後に
繰り返しになりますが、「解決したい問題に対する対策や処置」をしたとき、「現状をより良くするための対策を行った」とき、その結果がどうであったかのか「効果の確認」を行いましょう。
「良い成果は良かった要因」が、「悪い成果には悪かった要因」があるはずです。
効果の確認(評価)をしっかりと行い、目指した目標に対してどうであったかを把握して、次のステップへとしっかりと繋げていきましょう。
QCストーリーは、優秀な問題解決の型です。
あなたの抱える問題を、解決する糸口にしてください。
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