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品質管理とはから仕事内容まで解説します【品質とは】

どうもみこです。

この記事では、私の工場勤務での業務ど真ん中「品質管理」について書いていきます。私は製造業で働いており、品質管理業務に10年以上にわたり携わっています。

そのような私の伝えたいこととして、品質とは工業製品だけのものではありません。品質は、どのような業種においても根幹となる部分です。

その品質を向上させることを目的とする仕事が、「品質管理業務」です。

この記事を読むと

・品質管理とは?

・品質管理ってどんな仕事?

・品質管理のやりがいは?

・どんな人が向いている?

この4つの悩みに答えます。

目次

品質とは

品質管理業務は、品質を管理する仕事です。これでは言葉そのままで、説明になっていないので解説をしていきます。

まずは、品質について理解をしましょう。

品質

「本来備わっている特性の集まりが、要求事項を満たす程度」

JISQ9000:2006より引用

少し難しいですね。

私たちは、なにかを購入したりサービスを受けたりするとき、「こういう物が欲しい」 「こうだったらいいな」 という要求があります。この要求には、事前に言葉や書面にして伝えているものもあれば、心の中に秘めているものもあります。

よって品質とは、「品物やサービスに備わっているの特性(機能、性能、効率、外観等)が、要求をどの位満たしているか」によって決まります。それを満たす程度により、「品質が良い」「品質が悪い」といった違いがでます。

品質には種類がある

品質には、さまざまな種類があります。

設計品質: どんな製品を作りたいか、製造する目標の品質。(ねらいの品質)

製造品質:設計品質を狙って製造した、実際のできばえ。(できばえの品質)

サービスの品質:提供するサービスの品質。

使用品質:製品を使ってみて期待通りかどうか。

消費者志向の品質:消費者がなにを求めているか。

製品、サービスとさまざまなものに品質があります。

品質管理業務は、これらの品質を管理する仕事です。

品質管理とは

品質について少し理解をして頂いたら、品質管理に入っていきます。

品質管理の目的は「品質を工程で作りこむ」というところにあります。

品質管理の定義

「買手の要求に合った品質の品物又はサービスを経済的に作り出すための手段の体系」

旧JISZ8101:1981より引用

現在は廃止されている定義のようですが、これがわかりやすいです。

「買手=顧客の求めている要求(欲求)の、製品やサービスを経済的(なるべくコストをかけずに)に作り出すための活動」ということです。

最終的には「顧客が満足しているか?」「顧客の欲するもの(顕在的、潜在的なものを含む)を提供できているか」です。これは、製造業、サービス業、ブログ、YouTubeとどのような職業にも共通する要素です。

商売なのだから、ただ良ければいいというものでもない

「顧客に提供する製品やサービスの質が高いか低いか」どちらがいいかは明白です。ですが、製造業において「求められている品質」に対し、金に糸目をつけずに達成することは、容易である場合があります。

例えば、全ての製品を完全に検査して出荷をすれば不具合は減るかもしれません。でもそれでは、検査員にどのくらいの人件費を払えばいいのか想像もつきません。

大事なことは、「顧客はなにを求めているか?」「顧客が求めるものを、良い品質で、経済的に、納期通りに提供すること」です。製品を作る中で改善を行い「より少ない工数」「より少ない材料費」「より少ない不良率」で、製作することを目指していくこと。

顧客満足と利益向上を狙うことは、企業としてお金を得るための当然の活動です。「品質を工程で作りこむ」とはそういうことです。

品質管理ってなにしているの?

ではここから業務内容に入っていきます。品質の仕事は大きく分けて、「品質管理」と「品質保証」の2つあります。

品質管理と品質保証の違い

ざっくりと言うとですが、工場内の品質を向上させる活動を品質管理です。

品質保証はもっと幅が広く、販売した後の品質も保証する必要があります。製品の企画~出荷後の保証までが活動範囲です。

品質管理は、品質保証の一連の活動の中の一部にあたります。

品質管理業務

目的は「品質を工程で作りこむ」ことです。

・作業標準の作成・更新

・製品の検査及びデータ作成

・製品の梱包と発送

・社内不良発生時の不良対策(再発防止)

・工程改善活動

・品質に関する教育

・ISOの運用

企業により業務範囲は異なりますが、以上のような業務が主となります。

業務の詳細

代表的な業務を解説していきます。

作業標準の作成・更新と運用

安定した品質の製品を作り続けるには、安定した作り方を継続する必要があります。安定した作り方を手順にしたり、QC工程表に落とし込んだりといった作業標準の作成をする。

作成しただけでは意味がないので、しっかりと教育をして落とし込みます。不具合がおきたら必要に応じて、作業標準を見直し(更新)します。

製品の検査及びデータ作成

製造した製品が、規格に対して適合しているか? 検査をします。

検査をしたデータは、記録として残します。顧客に提出する場合もあります。

工程改善活動

製造をしていると、不具合が発生します。発生した不具合の傾向を分析、製造のデータを分析、分析した後は改善につなげます。これらを継続的に行うことで、工程を改善していきます。

品質管理のやりがい

品質管理は、やりがいのある仕事です。

分析する

不良対策は「分析業務」です。

なぜこの不良は起きたのか? この原因を分析して、しっかりとした再発防止ができたときは嬉しさを感じます。

本質をとらえて、効果的な手を打つことが大切です。

そのための手法もたくさんあります。

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システム構築

不良を起こさないためのシステム構築(品質マネジメントシステム)も大事な業務です。大きな会社は品質管理の業務でないこともありますが、構築したシステムに沿って仕事が動いていくと嬉しいものです。

不良が起きないためにどうするのか、不良が起きてしまったときにはどうするのか、しっかりと仕組みを構築します。顧客満足を獲得し、会社として成長していくためにはなにが必要なのかを考慮して「ISO9001」のマニュアル作成を行ったりします。

教育

不良を防止するために必須な業務が「教育」です。教育は本当に大切です。

いくら優れたシステムも対策があっても、実際に作業する人が理解していなければ絵に描いた餅です。

システム構築をしたら、システムを運用するために「教育」をする。運用して理解度が不足していれば「教育」、システムに変更があれば「教育」です。

業務を遂行するには「教育」が不可欠です。その教育の根幹にいるのが品質管理部門です。作業者と話し、お互いに理解しあいながらどうあるべきかを導いていく。これが上手くいくとやりがいを感じることができると思います。

QC検定

品質管理には「QC検定」という検定試験があります。

QC手法は論理的な思考に基づいているので、この問題解決手法を身につけることができると、人生においても役に立ちます。

工場の就職において、これを持っていると転職においてプラスになることもあります。

どんな人が向いている

私が、品質管理に向いていると思う人を挙げていきます。

・ものごとを論理的に考える人

・原因を分析することが得意な人

・統計的に考えて行動できる人

・目標達成を論理的に行える人

とくに、論理的に考えて行動ができることが大切であると思います。

最後に

品質とは工業製品だけのものではありません。品質は、どのような業種においても根幹となる部分です。

その品質を管理することを、統計的な手法を使いながら維持向上を行うのが「品質管理業務」です。品質の概念と、解決するための手法は非常に有効な知識です。もしもあなたが、この記事で少しでも品質に興味を頂くことができたのであれば幸いです。

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