どうもみこです。
この記事で、「3現主義」について書いていきます。
「あなたは3現主義を知っていますか?」
3現主義は、問題解決において非常に重要な考え方です。
しかし、現在は様々な技術の進歩により、3現主義に基づかなくとも色々なものが見える時代になっています。
ですが、だからこそ自分の目で実際に見て、 問題を直視し、 現実のものとしてとらえることに価値があると思います。
・3現主義ってなに?
・3現主義ってどうやって使う?
この記事を読めば、3現主義を使った問題解決の基礎を理解することができます。
問題解決については、こちらの記事「問題解決型のQCストーリーを知ろう【具体例つきで解説します】」もご覧ください。
3現主義は製造現場の改善でよく使われる概念ですが、自分の目で見て問題を捉えるという行動は、どのような職業にも応用できることができることです。
この記事で、3現主義を学び仕事で活かしてください。
3現主義とは
・現場
・現物
・現実
この3つの「現」の頭をとって「3現主義」です。
三現主義(さんげんしゅぎ)とは – コトバンクより引用
問題解決するときの1つの姿勢。「現場」に出向いて「現物」に直接触れ、「現実」をとらえることを重視する。 生産分野においてとくに重要とされてきたもので、日本の高度経済成長を支えた精神として認識されることもある。空理空論を展開するのではなく3つの「現」にアプローチすることは、あらゆる領域の問題解決において共通して重要である。
なにか問題が起きれば、「現場」で「現物」を実際に見て「現実」をとらえる。
製造業の改善でよく使われる考え方ではありますが、この考え方を知っているのと知らないのでは、大きな違いがあります。
問題解決を会議室でばかり検討していたはいけません。実際に見て、現物に触れて、現実を直視することで、解決の糸口は見えてくるのです。
事件の解決にも現場での検証が行われるように、仕事の問題も実際の現場をみることが大切なのです。
この考え方は、様々な分野で活用することができます。
なぜ3現主義が必要なのか
どんな仕事をしていても必ず「問題」にぶつかることがあります。
その問題を解決しようと立ち向かうとき、原因調査や問題解決を、誰かから聞いた話や想像、空理空論を頼りに考えてはいませんか?
それではおそらく、明確で的確な解決方法は思いつきません。
記憶はあやふやであったり、都合よく解釈されているもの
人の記憶はあやふやなものです、自分の都合のいいように解釈していることもあります。聞き取り相手に悪意があるないに関わらず、人間とはそういうものです。
そのような「あいまいな情報を頼りに、聞き取った話だけを頼りに的確な判断」ができるでしょうか?
私は不可能であると思います。
間違った情報を頼りに、推測した結論は、間違ったものになることは必然だからです。
不具合発生したとき
品質問題が発生して、状況の聞き取りを行うそのとき、関係者を会議室に呼んだ。
関係者①「たしかこうだったと思います・・・」
関係者②「こうやっていたと思います(身振り手振り)」
このような情報で、解決や改善の糸口をつかむことは難しいでしょう。
このような場合は、実際に現場におもむきましょう。そして、実際に現物を見て、質疑応答しながら問題解決の糸口を掴むべきです。
こんな上司にはならないようにしましょう
上司は、現場を全くわかってない。
仕事で、こんなことを思ったことはありませんか?
これは、上司の3現主義が不足していると考えられます。
「経験があるからわかっている」現場をみることなく、古い考え方でそれっぽいことを指示してくる上司、こんな上司になってはいけません。
上司を変えることは難しいかもしれませんが、あなた自身はそうならないように、しっかりと3現主義に基づいた考え方を身につけるべきです。
原因を間違えれば、対策も間違える
間違った原因を特定すると、間違った対策を立案することになります。
机上の空論で原因をつきとめれば、まったく意味のない改善案ができあがります。意味のない対策を続けても全く意味がありません。
○:スキルが足りずに失敗した → スキルを上げる教育をする
☓:スキルが足りずに失敗した → やる気が足りないと叱責する
作業者のスキルが、しっかりとしたものであるかを見極めもせずに、やる気や気合だと叱責していては全く意味がありません。
さらに深堀りするのなら「スキルが足りないのはなぜか?」、教育制度に問題はないのか、リーダーはしっかりと教育をしているのか、現場や現実をしっかりとみるべきです。
現場・現物・現実をしっかりとみること
問題解決をするのなら、あなた自身の目でしっかりと見ることが大切です。現場、現物を見て、現実を確認し、問題(ものごと)の実態や本質を掴みましょう。
不具合対応でのよくある実例
私は品質管理という業務上、不良発生の客先対応をすることが多々あります。
その時に、一番大事にしていることが「まずは現物を見る」ということです。
なぜかというと、現物を見ずに対応だけを優先すると、対応を間違えることが多いからです。
3現主義の不足
不具合対応の第一報は、ほぼ電話連絡です。
顧客:「この箇所が不具合で、部品が取り付けできません」と連絡あり。
私:その言葉をそのまま信じて、現物を確認せずに対応を始める。
私:急いで再製作を指示、客先へ代品を発送。
顧客:「作りなおしてもらったのに、また取り付けがでないよ、どうなっているのですか!!」
こんな対応は本当にムダです。しかもこの対応は、顧客の信頼を失いかねない対応です。
もしもあなたに、「不具合の代品が、またも不具合品」ということが起こったら、どう思うでしょうか?
「怒りませんか?」
代品には、万全を期す必要があります。
このムダ対応の原因は、現物のどこに異常があるのかを特定せず、やみくもに対応だけを焦っていることです。
まずなによりも、不具合の「現物」を見る。
顧客の話を信じてはいけないということではありません。顧客は、製品に対して高い知識を備えていない場合も多いです。
まずは、しっかりと「現物で起こっている問題」を確認することが必要なのです。
私が考える最善策
もちろん不具合対応は急を要します。
ですが、「急がば回れ」です。
急いでいるからこそ、まずは現物を確認し、現実(現象)をしっかりと特定するべきです。
すぐに宅配便で送ってもらってもいいです。画像のやり取りでも良いかもしれません。一刻も早く対応しなければならないのならば、顧客に直接引き取りに行くことも必要かもしれません。
顧客との関係性により、最善の対応はさまざま考えられます。
急ぐからこそ、失敗は許されません。
だからこそ、「3現主義」確認を行い、適切な対応を行います。
結果として、回り道のような気がする対応が最速であったりします。
「2度不具合品を納品する」という最悪の対応は絶対にさけましょう。信頼を失います。
的確で迅速で的確な不具合対応は、ときとして信頼を得ることに繋がることがあります。
最後に
この記事で書いた実例は、私の製造業での経験談です。
ですが、しっかりと問題(ものごと)をとらえず対応して、失敗をしていしまうことは、どのような職業にでも起こりえるはずです。
だからこそ、自分の目で実際に見て、問題を直視し、現実のものとしてとらえる必要があります。
・現場
・現物
・現実
あなたも「3現主義」をしっかりと理解して、問題(ものごと)の本質を捉えられる人間のスタートラインに立ってみませんか?
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